2006 |
08,27 |
«目»
「目が見えなくなったらどうしますか?」
そう質問してきたイルカ先生は、泣きそうだった。
ただ仮想なのに、もしも、なのに。
なんでアナタは、そんなに泣きそうなの。
「悲しみますね」
「・・・忍びなのに?」
「忍びでも何でも、悲しいものは悲しいですよ。」
だって俺は、イルカ先生の顔が見れなくなるのは、とても悲しい。
「誰になんて言われたのかは知りませんが、イルカ先生は今のままでいいんですよ」
どうせ誰かに入れ知恵されたんだろう。
感情を思い切り表にだすのは忍びじゃあない、とか。
世間一般的に見ればそうかもしれない。
でもそんなのは違う。
忍びだって楽しいときは笑う、嬉しいときは喜ぶ、悲しいときは泣く。
人を殺めるときは、自分を責める。無感情に殺すわけじゃない。
そんなのは、当たり前だ。
「俺は、イルカ先生を見れなくなるのは、悲しいですよ」
そんなの、当たり前だ。
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